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母乳を出すために
[1] 「母乳で育てよう!」という気持ちを持つ
 一番必要なこと、それは「絶対に母乳で育てたい」 と願う気持を持つことです。それがあれば、80%母乳確率ができたも同じ だと言えます。
 先の阪神大震災では、母乳育児率はかなり良くなったと聞きいています。 これは、普段の生活とは違って、ミルクが手に入らないという状況下にあ ったお母さんたちが、「母乳で」と願ったからこそでき得たことなのでは ないでしょうか。
 今は簡単にミルクが手に入る時代。しかしそれでも「母乳で育てたい」 という、お母さんたちの想いが根強くあるのは、女性の本能なのかもしれ ません。


[2] 努力すること
 まずは努力です。何度も吸わせる努力を惜しまないでください。慣れない 育児、不規則な時間の授乳で疲れているお母さんたちにとっては、赤ちゃん の泣き声に悲鳴上げたくなるときもあるでしょう。でも根を上げずにせっせ とオッパイを吸わせる努力が何よりも必要なのです。
 私は、オッパイは吸わせれば吸わせるほど出るのではないかと思っていま す。その証拠に、最初に36回も母乳を吸わせているお母さんと、1日8回しか 吸わせないお母さんとでは、母乳確率が断然違ってきます。

 原則的に、夜間に授乳する方が良く出ます。
 以前、産後に大量の母乳が出ていたお母さんがいました。しかし1ヵ月で 出なくなってしまったのです。話しを良く聞いてみると、そのお母さんは夜間 授乳をしていませんでした。母乳が大量に出るため、赤ちゃんは寝る前にたっ ぷり飲めば、朝までお腹が持ってしまっていたのですね。そしてお母さんは、 夜間オッパイをカンカンの状態のままにしていたので、オッパイを出すホル モンの量が少なくなってしまい、1ヵ月経って出なくなってしまったようなのです。

 このような場合、夜間に起きて搾乳をすると良いのですが、それが無理 ならば、朝起きたときに搾乳をしてからオッパイを吸わせると良いでしょ う。また寝る前の搾乳、夜間の食事などはしないようにすることです。
 赤ちゃんにとってちょうど良い量のオッパイならば、夜間授乳は断乳まで 続きます。夜間授乳などを考えると、母乳は結構大変と思いがちですが、 そのぶん充実感を味わうことができると思います。


[3] 食事と飲み物
 食事は母乳に大きな影響を与えます。まず大事なのは、朝・昼・夕と ご飯を2膳ずつしっかりと食べることです。日本人はパンよりご飯の方 が良く出るようです。おかずは粗食で結構です。あるものを食べてくだ さい。
 餅(もち)は乳腺が詰まる場合があるので、控えた方が良いでしょう。 また、油っぽいものはカロリーが高いので、オッパイは良く出てくるの ですが、これも詰まる原因になることがありますし、オッパイの味が悪 くなります。オッパイの味が悪くなると、赤ちゃんが吸わなくなること がありますから、控えめにされると良いと思います。
 しかし、これらを決して食べてはいけないと言うことではありません。 大事なのは「バランス良く」食べることです。

 野菜では冬野菜(大根・にんじん・白菜、ねぎ、ほうれん草)をお勧め しています。夏野菜(なす、きゅうり、がぼちゃ、トマト)などの瓜類は、 体温を冷やすのでお勧めできません。
 夏と冬を比べてみると、母乳育児率は夏の方が多いそうです。これは体 温が上がることにより、血液の流れが良くなってオッパイが良く出るから だそうです。つまり冬は身体を冷やさないで、血液の流れをよくすること が大事になります。そのためにも、身体を冷やさない食べ物が大事になる のです。
 また、土の中の食べ物(じゃがいも、大根、ごぼう、にんじん、ピーナッツ、 里芋、芋)など、根菜類は母乳を出すために良い食品です。

 水分は、1日に2,000mlをめどに摂ってください。朝・昼・夕のお味噌汁、 10時と15時のお茶、それに食事のたびにお茶を飲む。これだけで1,500mlに はなると思います。あと少し、例えばジュースを1杯、牛乳を1杯、これで なんとか2,000mlになるでしょうか。
 お茶と言っても、緑茶、コーヒー、紅茶、とちゅう茶、ルイボスティー などいろいろありますが、大人が痩せるために飲むものは避けるようにし てください。ルイボスティー、とちゅう茶、コーヒー、濃い緑茶などは 控えて、麦茶、ほうじ茶、番茶などを飲まれるとよいと思います。
 飲んだもの全てが母乳から出る……と思えば、当然気を使わなければと 思いますが、コーヒーに関しては、我慢するとストレスがたまる人がおら れます。ストレスがたまってしまっては逆効果になりますので、朝のうち 1杯ぐらいに押さえると良いと思います。

 甘いものは控えめにすると良いでしょう。甘いものを摂り過ぎると、乳 質が変わってきます。そうなると赤ちゃんは母乳の飲みが悪くなるようで す。
 それでもと言う人の為に、
 みたらし団子、三色団子、ワラビもち、、少しならば和菓子、は良いです
洋菓子は控えましょう、ケーキ、チョコレート、カステラ、クッキーこれらは控えましょう

[4] 休息をとりましょう
 睡眠をできるだけとるようにしましょう。
 オッパイは、お昼寝や夜寝たあとに良く張ってきます。また、ストレス も母乳の出に関係してきます。ストレスをためないようにすることも大切 です。ご家族や周囲の人は、母乳育児をしているお母さんへ「母乳が出て ないんじゃないか?」などと言うことを、ぜひ辞めていただきたいと思います。
 私のところに来られてた人の話しがすが、母乳育児をしていましたが、 ある日、ご主人が交通事故で亡くなられたそうです。すると、その日から 母乳はピタリと止まってしまいました。こんなに精神的に影響するものなの です。
 身体をしっかりと休め、ストレスをためない。そして気楽に、気長に構え て母乳育児を続けていただきたいものです。 楽しい母乳育児が出来るといいですね。

[5] 最後に……
 あかね図書館にある『母乳の利点』を読まれたでしょうか? 『母乳の利点』 を読んでいただくと、母乳がなぜ必要なのか、母乳とミルクはどう違うのか、 母乳にはどんな良いところがあるか云々……が、良く理解することができると 思います。理解できると、母乳に対する意欲がわいてきますから、ぜひ一度読 まれると良いと思います。「やはり母乳を与えなくちゃ」と思うことでしょう。

 最近、出産後30分以内に直接授乳を試みることが大事だと言わ れています。
 これは、最初に見たものを親と思うという、アヒルの習性から きているもので、赤ちゃんも最初に口にしたものを、自分のオッパ イと思うと考えられるようになったのです。そんな発想から、 出産後30分以内の直接授乳は大事と言われています。
 よく哺乳瓶嫌いになったとか、オッパイ嫌いになったとか言われ ますが、おっぱい嫌いにならないためにも、この「出産後30分以内の 授乳」が大切です。
 しかし、30分以内の授乳ができなかったからと言って、「私には母 乳が続けられない」と思い込まないでください。私のところに来られ る赤ちゃんの中には、哺乳瓶でも母乳でもなんでもOKという赤ちゃん がいます。そんな子はどう理解すれば良いでしょう。
 また、私は、生後3ヵ月ごろに赤ちゃん自身が、オッパイが大好きな のか、哺乳瓶が大好きを決める気がしてなりません。それまでになん とか母乳に切り替えることができればと思っています。

 以前、母乳が足りないと思っておられた人がいました。しかし赤 ちゃんが、生後3ヵ月ごろから哺乳瓶をまったく受け付けなくなった と相談にいらっしゃいました。これも、きっと赤ちゃんが哺乳瓶で はなく、お母さんのオッパイを選んだのではないかと思うのです。
 ミルクに比べて母乳は自然に甘く、飲みやすいものです。です から、赤ちゃんが母乳の方を好み、哺乳瓶(ミルク)が嫌いということ の方が多いようにも思います。これらについては、一度成分表を見て ください。

 それから大切なのは、出産後24時間以内に8回以上直接授乳をするです。
 これは、初期の母乳を出すためのホルモン、プロラクチンの分泌を多く するため良いことなのです。
 生後1ヵ月経って母乳を出すためにがんばるるよりも、生後すぐから 母乳を出すためにがんばって吸わせる方が、はるかに早く母乳栄養は 確立できます。

リラックスしましょう
それでも無理な時は、楽しい子育てができているか振り返ってみてください。気持ちを楽に持つためにも、赤ちゃんとのスキンシップを取るためにもわらべうたベビーマッサージお勧めです。そして楽しい子育てをしてくださいね

[おまけ(^^)] 母乳を出すためのツボ
 母乳分泌のツボがあるのをご存知ですか? 接骨院の先生にツボを聞いてみ たところ、それは「肩こりのツボ」なのだそうです。ということは、「肩こりに ならないよにする」ことが、「母乳を出すために効果がある」ことになります。
 肩こり――これは、血液の流れが悪くなった状態をいいますので、血液の流 れを良くするということは、乳房に流れる血液の流れをよくして、母乳が良く 出るようにする効果もあるわけです。
 肩の血行を良くするために、肩を冷やさないことが大事ですね。そして、足も 冷やさないこと、これも同じです。身体を冷やさないようにしましょう。