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生後9〜11ヶ月
はいはい、つかまり立ちなど動きがとても活発になります
☆手先が器用になります
床に落ちている小さな物をつまんで拾ったりします。何でも口に入 れて感触を確かめている時期でもありますから、飲み込んでしまい そうなものは手の届かない場所に。落ちている物が見つけやすいよ うに、整理整頓することが必要ですね。
また、太鼓を叩いたり、積み木を打ち合わせたりできるようになるの で、成長に合わせたおもちゃを与えてみましょう。

☆前歯が生えてきます
歯が生える時期も個人差があります。最初は前の上下に、かわいらしい 歯が生えてきます。食後にガーゼ拭でふいてあげると、虫歯予防になります。

☆つかまり立ちができるようになります
10ヵ月頃までには、ほとんどの赤ちゃんがつかまり立ちをするようになります。 はいはいをせずにつかまり立ちをして、伝い歩きを始める赤ちゃんもいますが 問題はありません。

☆後追いが激しくなることも
お母さんがトイレに入っただけなのに、大声で泣いて探そうとすることも あるでしょう。

☆簡単な言葉を話す子も
「ワンワン」「ブーブー」「マンマ」など、簡単な言葉を言い始める赤ちゃん もいます。言葉の発達には幅があります。お誕生までに1語でもしゃべればよい ので、遅いからといって心配することはありません。
お母さんが口を動かして見せてマネさせてみたり、遊びの延長で言葉の発声 に興味を持たせてみても良いでしょう。


……ポイント……
◎離乳食はそろそろ3回食に
離乳食の食べ具合や便の調子がよければ、そろそろ3回食にしましょう。 中には離乳食の量がなかなか進まず、ミルクやおっぱいばかり飲んでい ると悩むお母さんもいます。そんなときは、ミルクであればコップで飲 ませるようにして量を減らしてしまうとか、おっぱいであれば思い切っ て断乳したり、おっぱいの回数を減らすなどして、少しずつ離乳食を 栄養の中心に持っていくようにしましょう。
ミルクの量についてですが、缶や説明書に記載されている物は、 栄養学的には必要な量かも知れませんが、標準から計算された "目安"でもあるので、赤ちゃんによっては多すぎることもあり ます。こだわりすぎることはないので、赤ちゃんに合わせて加 減をしてください。

◎安全、再確認
赤ちゃんの発達が進むに従って、行動範囲と手の届く高さがどんどん 広がっていきます。思わぬところで赤ちゃんの成長にビックリするこ ともありますね。赤ちゃんの目線にあわせて、危険な物はないか再 度安全確認をしてみましょう。

◎赤ちゃんの"自分で食べたい意欲"を生かしていますか?
遊び食べをして困るときは、テレビやビデオをつけっぱなしにしないこと、 おもちゃは片付けて気が散らないようにすることが大事です。また、おや つを与えすぎないようにして、外遊びをさせてお腹を空かせるなど工夫し てみましょう。
いつまでも食べずに遊んでいるときは、「おしまいね」と片づけてしまい ましょう。お腹が空けばどうしても食べるでしょうから、その時まで待 ってもいいかもしれません。
「食べてくれない」というのは、お母さんにとってストレスの原因にも なりやすいですね。おやつにパンや野菜スティックなど、ご飯の代わり になるようなものを与えて、気分的に安心できるようにと工夫している 方もいらっしゃいますよ。

◎虫歯……!
歯が生えてくると、次に気になるのは"虫歯"のこと。口の中の環境は 人それぞれで、「虫歯になりやすい人」「虫歯になりにくい人」がい るってご存じでしたか? 
保健所によっては、3歳児検診のころに検査をしてくれるところもあり ます。また、虫歯のあるお母さんが噛み砕いた食べ物を赤ちゃんに与え ると、虫歯菌が赤ちゃんにそっくりそのまま移ってしまうという報告も されています。お母さんの虫歯の治療も大切なんですね。
虫歯の原因は、口の中に食べ物のカスが残っていることです。ダラダラ と、口の中にしょっちゅうお菓子やジュースなどが入っていることが問 題なのです。ほ乳瓶も原因のひとつに挙げられます。ミルクや牛乳はそ ろそろ本格的にコップで与えるようにしたほうがいいですね。
夜、ほ乳瓶でミルクを飲ませながら寝かしつけるのも、虫歯の原因に なると思いますが、どうしてもという場合は、最後にお茶や湯冷ましを 飲ませるのも予防の一つです。
添い寝でおっぱいについてですが、「歯が生えたら虫歯の原因になる からやめたほうがいいと言われた」という声を聞きます。参考までに、 母乳には乳糖が適量ですが、ミルクには蔗糖が過剰に含まれていると いう資料があります。
確かに、おっぱいにも糖分が含まれていますから、虫歯の原因になり うる要素はあるでしょう。しかし味見をしてみてもわかるように、 質のよいおっぱいであれば、かなり薄くさっぱりとした甘さです。 更に赤ちゃんに与える精神的影響を考えれば、明らかにおっぱいを 続けることの方が、赤ちゃんにとってはプラスになると思うのです。
赤ちゃんと相談しながら検討してみてくださいね。